奥村一正特許事務所コラム

出願前特許調査

2021.2.13

 特許出願の際、先行特許調査が必須です。先行特許調査をせずに、新規性を否定できる引用文献がいっぱいあるような請求項で出願すると、審査官はその出願人の全ての出願について、否定的な見方になってしまう傾向があるようです。そんなに時間をかけなくても半日も調査すれば十分です。おおよその先行技術が把握できれば、少なくとも新規性が否定されるような請求項にできると思います。

 最近は、拒絶理由にも外国特許文献が使われています。特許庁のJ-Platpatでも外国文献の調査ができるようになっていますので、国内だけでなく、外国文献についても出願前調査を必ず実施したいものです。

 もちろん審査官はプロですから、出願人が見つけられなかった引用文献を見つけて拒絶理由を作成することはあります。その時はそのときです。僕は、何かを真似した発明でなければ、必ずどこかに引用文献との違いがあると信じています。拒絶理由に対応するには、その違いを見つけられるかどうかです。引用文献を熟読して違いを見つけたときの喜びは格別です。

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